過去のコラム(※旧志摩町長時代に広報志摩に掲載したものです。) 

2001年

 

 

■2000年

■2002年

■2003年

■2004年

 

  6月 地域深学

    昨年、県内の課長リーダー研修というものが志摩町で行われました。この内容は地元学と

   言うもので、そこの地域の地勢歴史をより深く知ることから始めて、その延長上にその地域

   の現在未来に向けての、住民の福祉向上を数字、金以外の部分で探り提言しようと言う

   ものであります。

    私も基本的にはこういった考え方には同感で、まちおこしを考えた時、まちの現在のあり、

   よう、そして、これまでの町の歩み、歴史文化を、より深く知り理解することで、今町の抱え

   ている問題、これから住民が、行政が、何を為すべきかが、その延長上に見えてくるものだ

   と思います。

    そしてそのためにも私たちは、もう一度自分たちの町、志摩町のことを足元から学び直す

   というか見つめなおすということが必要なのではないかと思います。

    町に対する確かな目と認識がなければ、町に対する思いとか心意気だけで、まちづくり、

   地域おこしを図っても、それだけではかなり厳しいものがあると感じられるからです。

    それに加えて、最近の子供たちから、方言が消えかかっているのもさみしいことです。

    方言には方言なりの言語体系があって、これも大切な地域文化の一つです。氾濫する

   マスメディアなどの影響で言葉が東京風に均一化されつつある、こんな時だからこそ

   私たちは言語にしろ生活様式にしろ、地域に根付いた文化を持つ、志摩の住人であること

   を自覚してほしいと思います。また片田の生んだ偉大な画家平賀亀祐氏の事とか、

   布施田の小平次の物語についても知らない子供たちが増えてきているのも、思案しな

   ければと思っています。

    私はそこで、経済的にも厳しい今、地元学という視点をさらに広げて、地域深学と称して、

   町民の皆様達に自分たちの住んでいる志摩の足元を、もう一度見つめなおし聞きなおし

   読み直ししていただき、まちの文化・経済と郷土に対する誇りと愛をさらに喚起していた

   だき、そこから町の元気おこしに様々な提言をいただきたいし、元気おこしの行動をして

   いただければと思っています。

 

 7月 白浜

    先々月の28日に、環境省が、水質が良好で快適な水浴場を全国で88箇所選定しました。

   その一つに私達の町の御座白浜が、前回の55選に引き続いて選ばれました。

    これは環境省が平成10年に水質が良好で快適な水浴場を顕彰することによって、関係

   自治体市町村はもとより、広く国民に、水とのふれあいを通じて水環境の保全に理解と協力

   をいただく事を願うといものです。

    選定の目安は、水質・自然環境・景観の維持管理に加え、水浴への安全性、利便性、そし

   て環境への配慮としてゴミ回収、清掃回数など周辺環境への保全対策が適切か等々で、いく

   つかの基準がもうけられ、それらに合格することでこの88選に認定を受けるというものです。

    今回、私達の白浜が前回に引き続き連続しての認定をいただいたということは、白浜は、

   私達が自慢する以上に素晴らしい海水浴場であり、これまでもそうですが、町の大切な財産

   であり、町民みんなの大きな資本であることの再確認をいただいた思いです。

    今、町、国の経済が厳しい中、町として、景気浮揚を目的とした町側の努力はもちろんです

   が、水産業者、商工業者をはじめ観光業者の方々にも今いっそうの自助努力を、町としては

   お願いしているところです。

    そこで、せめて以前の観光賑わいを取り戻すべく、町民の皆様にはもう一度、白浜、阿津里

   浜、広の浜、大野浜そしてたくさんの町の景観、文化などを見つめていただき、私達の町、志

   摩町の素晴らしさを、町の外の知人友人に広く発信していただき、その方達が志摩町を訪れ

   ていただくように声をかけていただきたいと思います。

    そしてこの一声が、町に人を呼び、それに付随して地域の振興がいくらかでも前進すると

   確信しています。

    町民お一人お一人の町外への情報発信をどうかお願いします。

 

 8月 合併

    市町村合併の話が最近、盛んに取り上げられてきています。

   これは、国をはじめとした地方の経済の落ち込みと、急速な少子高齢化、それに伴った人口

   の自然減、その他等を原因に末端自治体における財政規模と効率化の低下が顕在化しつ

   つあるとして、また高齢化に伴う介護等の重要な仕事である福祉を含めた、行政サービスの

   社会的増大と、これらを維持拡大するためとして、そしてまた昨年より地方分権が進展され、

   各自治体のより深い自主性・自立性、自己責任が今まで以上に強く求められてきた事。

    だからそれに答えるべく各自治体が住民のための施策をより協力に推し進めるには、今

   以上の行財政規模と広域的効率化が必要であるとした国の見解が合併特例法として年限

   を切って発表されたことによります。

    しかしまた一方には合併されることにより行政に対しての民意の反映への懸念をはじめと

   した合併懐疑論もあります。

    そんな中、町では今なぜ合併論議なのか、皆様への情報提起、意見の聞き取り集約等を

   念頭に合併の意義、メリット・デメリットを含めた講演会をこの8月に開き、広く皆様に議論して

   いただきたく思います。

    そして私も議会をはじめとした皆様のご意見をいただきながら、地域住民の福祉を第一義

   に置きながらこの合併問題に対応していきたいと思っています。

 

 8月 農業祭

    先月第30回志摩町農業祭に出席させていただきました。

   当日は少し暑いながらも好天気に恵まれ、人出も多くたいへん盛大な中執り行われました。

   また今年はいつもの年よりも出品数も多く、それにあわせて品質、形もよいものがたくさんで

   ていました。

    志摩町は漁業立国といいながらも、たくさんの素晴らしい農作物を見せていただき、熱心に

   指導いただいている各農協の方々、そして何よりも楽しみながら一所懸命に作物や花卉を育

   てている農業者の方々のさわやかな笑顔を拝見しまして、皆が手を取り合ってのさらなるてこ

   入れとご努力をいただければ、今後における志摩町の特産物としての農作物の将来がたい

   へん楽しみなものと思われ、すごく嬉しかったです。

    農作物、花卉を立派に育てるには、本当に毎日の丹精と生き物に対する深い理解と愛情

   が必要であり、その一つ一つの積み重ねが当日の目を見張る作品群であったと思います。

    おりしも2000年の農林業センサスによりますと志摩町の農家は69戸で専業農家は11戸

   となっておりますが、農家の方々には今後ともたくさんの生産と拡幅をお願いします。

    志摩町は大きさからも土地柄においても、耕作面積・効率に多少の課題はいくつかあり

   ますが、皆様のご協力をお願いしながら遊休農地の再利用や、甘藷、そらまめ、きんこ等を

   はじめとした作物、また志摩町ブランドである越賀茶の生産拡大を図っていただきたいと

   思います。

    町としてもこれら志摩町産の農作物の宣伝を広くしていきたいしブランドとしての定着を

   図っていきたいと思っています。

    志摩町農業祭がますます盛大になることを祈念しますとともに、さらなる町民の農業祭へ

   のお出かけをお願いします。

 

 9月 花火  

    先般行われたしおかけ祭りの時です。

   当日は昼間から行われた祭りやイベント、パフォーマンスショーなどへの参加を終えて、

   夜は久しぶりに嫁さんと二人で、旧市場の広場前の道路に腰掛けて最後まで打ち上げ花火

   をたのしませていただきました。

    会場では早くから夜店・打ち上げ花火に見物や楽しみを求めてたくさんの方々が詰めか

   け、私達の前の広場ではそこかしこで打ち解けた会話に飲食、そして家族花火が始まり

   ました。

    そんな中、目の前でお父さんお母さんそして小学生らしい子供二人の家族が花火を楽

   しみ始めました。

    打ち上げ花火は鮮烈で美しく、地上の花火は笑顔と笑い声で楽しく、満足の時間でした。

   ただ気がかりなのは、家族花火を楽しんだ方々の後始末だけでした。

    そんな思いで時折、視線を前におとすとやはりその子供達は燃えカスをあちこちに捨て

   ながら嬌声を上げています。

    すこし複雑な気持ちでした。

    ところがすべての花火を楽しんだあと、そのお母さんが子供たちに声をかけながら親子

   で回りの燃え殻をひろい、帰っていきました。

    当たり前と言われればそうですが、何かすがすがしいものを感じました。

    いまごみ問題が循環型社会構築とともに、注目されていますが、やはりごみ問題に

   関して一番肝心なのはごみを排出する方々の自覚とマナーだと思います。

    この家族を見させていただき、子育てと親の姿勢に、よき社会作りの原型を見た思いが

   しました。

 

  10月 語り書かれて    

    広報特別委員として「議会だより」3回目の編集をさせていただきました。

    編集委員会では、質問された各議員さんの1時間に及ぶ議事録をつぶさに読ませていた

   だき、その質問の趣旨と答弁を把握し、あわせて質問議員さんからいただいた議会だより

   への掲載原稿とを読み比べます。

    そして掲載原稿に書かれた内容や言葉が、議会でやり取りされた事と間違っていないか、

   正確かを検証させていただきながら、議会たよりを作っていきます。

    しかし自分の質問と掲載原稿は別ですけれど、たくさんの議員さんの質問編集で思うこと

   があります。それはいかに語られた言葉を、正確に短い文書にすることが難しいかという

   ことです。

    なんせ1時間で語られた約1万5千字の言葉のやり取り、それを1千8百字以内の文書に

   まとめなければいけないからです。

    また「議会だより」で市民の皆さんにお届けするのは審議案件と結果等と、一般質問の

   質疑のみという原則があり、一つの事柄に対しての質問後のお願いは、おおかたが割愛

   される方向にあります。

    そして編集委員会のやり取りの中でもこの事はよく議論されるのですが、個々のお願

   いは本来議場ですべきものでないとの観点と、一般質問のすべてが短い文書にまとめら

   れるため載りません。

    質問された議員さんの熱い思いと、微妙な部分での質問議員さんの真意とか、質問さ

   れた議員さんの細やかな思いや捕らえ方を、字数制限と紙面の制約で全て伝えられず、

   編集後、いまだ書き尽くせずの感で家に帰り、少しと残念な思いをさせられることが

   あります。

    もちろん市民の方が、議会事務局か支所に出向かれて議事録をお読みいただければ、

   そんな部分も含めて全て読み知ることができますが、それでは大変なご尽力を要求する

   ことになりますので、本議会だよりで、開催された議会のエッセンスをお届けさせていた

   だくわけです。

    これからも色々な手法で、議会の雰囲気や議会の姿を皆様にお示ししながら、さらに

   市民とともに歩む議会のため、改めて言葉の選び方等々に、修練をさせていただきます。

 

  11月 地産地消

    今、地産地消という言葉をよく耳にします。

    これは地域で生産したものはその地域で消費しませんかと言う運動で、季節知らずの

   野菜とか手軽に買える外国産の食品について、その安全性とか食卓に上るまでの流通

   過程を地球環境、国民経済で考えたとき、それでいいのだろうか、はたして本当に体に

   良いのだろうか、それが本当に地元にとって有利なのだろうかと言う事から、改めて地元

   生産の物を地元で消費することにどんな意味があるのかと問いかけるものです。

    生産者にとって、作ったものを誰が買おうと関係ありませんし、買ってくれる人は大切な

   お客様です。

    しかし地元の人が地元の産品を食べたり消費することには、大きな意味があります。

   それは、地域の農水産物はその地域の環境によって育てられたものであるし、地元の方

   からはその生産過程が見えることからとても安心であり、地元消費を拡大することは地元

   の生産を支えると同時に、健全な地域の生産環境を保全するものです。そしてそれは地元

   産業の振興に多いに寄与するものだからです。

    そういった事で、この地産地消は皆で考えるべき問題だと思います。

    そしてこんな不況時だからこそ、町民の皆様には地域の振興におこころをいただきなが

   ら、地元の産品にご注目いただき、普段はもとより今年の年末商品、お歳暮を考えるとき、

   もう一度志摩町の海産物農産物等に目を向けてほしいと思います。

 

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