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過去のコラム(※旧志摩町長時代に広報志摩に掲載したものです。) 2000年
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2月 国際交流 先ごろ、国際交流協会の名誉会長を拝命しました。そこで、私なりに国際交流についての 私見を述べさせていただきますと、国際交流を通じての個人の国際化とは、交流によって、
他国の言葉の組み立ての違い、宗教観の違いからくる哲学、また地域と自然の関わり等々、
他の国々の文化を深く知り理解することはもちろんの事ですが、 交流を重ねることから
(重ねることで)、自分たちの国のことをよく理解して、それを他の国々の人々、他の文化を
持つ人たちに説明できるということがとても大事なことです。
そしてこの事は、自分たちの持っている日本文化の素晴らしさ、住んでいる三重県、志摩
町の文化の素晴らしさを再確認、学習するという事であり、世界の中の自分、日本の中での
自分、そして地域志摩町の中での自分探し にもつながっていくものだと思います。
私たちの町には片田から御座まで、本当に素晴らしいものがたくさんあります。方言も完成
された地域文化の一つです。
どうか地域の皆様も、もう一度この志摩町の素晴らしさ、文化を再発見してください。
そして、このような国際交流に加わることによってさらなる個人の国際化と、自分の地域 を今以上にしっかりと見 つめなおしてほしいと思います。 3月 稼ぎと務め
一般に稼ぎと勤めという言葉は、稼ぎに行くとか、勤める、務めているとか、色んな場面で
話されているが、普段、話の中では、特にその違いを意識して使うことは少ないと思います。
私の聞いたところでは、稼ぎ、勤めとは自分たちの生活のために働いて、お金を得るため
の行為であり、務めとは、地域の消防団や青年団、婦人会等に参加して、生活の稼ぎ以外
のところで、自分の持っている知識・能力そして時間を、それらについやすことで、地域に
奉仕することだそうです。
昔から日本の社会では、稼ぎと務め、この二つのことが卒業式・成人式などを節目に、
青年団などの地域活動に参加して、両立できてこそ、初めて一人前の大人として、地域の
構成員として認められました。
それは単なる地域の一住民から、地域を構成する大切な一員として、かけがえのない人
として、まわりからその人格を認められるものでありました。
そして地域のまつりとか伝統行事に参加することで、本人も地域での連帯感・郷土愛を
作り上げたり深めたものでした。
ところが今は、昔ながらの仲間を作ろうとしても、個人と個性ばかりが大事にされ、また
景気の悪さとはうらはらに、あふれかえる物々に囲まれていつも買わなけりゃそろわなけ
りゃと購買欲に追い立てられたり振り回されたりしていて、なかなかそんな余裕がつくれ
ません。
誰かがこころざしを持って自分たちの地域を見つめ、郷土愛のもと、地元に貢献・奉仕
しようとしてもしにくい部分があります。
卒業したり成人式をむかえた頃は、いろんな夢とこころ意気があったにもかかわらず、
いつの間にか日々の生活に埋没してしまい、地域の中でほかの人とのかかわりとか、
地元で仕事以外に自分は何をなすべきかが見えにくくなったり、存在理由を探りにくく
なっています。
そこで今こそ、稼ぎと務め、この違いに思いをはせていただき、地域の中で仲間づくり、 地域づくりにご努力をお願いしたいと思います。 4月 春風によせて
春風と共に大地も海も新たな命の躍動感に満ちてきました。新年度にあたり所信の
一端を申し述べたいと思います。
二十世紀も余すところ一年をきり、新たな世紀を迎えようとしています。今この二十
世紀という時代を振り返りますと、わが国にとって繁栄と挫折を繰り返した混沌・カオス
の時代ではなかったかと感じています。
今は少子高齢化による構造変化、国の景気低迷に引きずられる形で、私たちの町でも
漁業真珠業等の不振に端を発する不況と、出口の見えにくい不安感がとりまいています。
とは言っても、わが町ではごみ焼却場をはじめとする生活のインフラ整備が加速され
大きく発展変貌をとげた時代でした。
では二十一世紀はどのような時代になっていくのでしょうか。
これまでの一律に官主導で社会資本整備が行われていた時代は、地方分権の進展と
共に終焉し、町民が自分たちの手で自分たちの暮らしを、町を創造していく時代、住民と
行政そして議会が三位一体となって協働し、住民及び地域主体によるまちづくりが進展し
ていく時代であると私は考えます。
そしてこれからは自治体間競争や自治体の独自性といったものをより深く意識していか
なければならない時代になると考えられます。
ですから地域の特性に応じた創意工夫、多様化する住民ニーズの的確な把握、そして
それに応じた施策を効率的・効果的に進めるための優先順位の位置付けなど、今まで
以上にきめこまやかな施策の展開が必要になると思います。
そのため、住民参加と住民自身の自己責任自己決断に基づいた、地域福祉の新たな
創造をめざして、私は町政運営の先頭に立って、議会のご協力をいただきながら、その 重責を果たすべく精進を重ね住民の付託に答えていきたいと思います。 |
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